2010年12月26日日曜日

この悲しい世界

昨日b-flowerの八野氏のブログ"clover chronicles II"をみたら、Livingstone daisy(b-flowerの八野氏・岡野氏+細海魚氏の新バンド)の新曲"この悲しい世界"リリースの告知がupされていた。八野氏のここ最近のブログでの告知のタイミングからうかがうに、多少なりともクリスマスプレゼントという意味合いがあるのかな。とても、とても、こころにくい感じ。

それにしても、11月に八野氏絡みの正式音源としては10年ぶりにLivingstone daisy"どこにも行けないでいる"をリリースしたばかりなのに、早くも2曲目とは今までの長い冬眠っぷりからは想像だにできないいきなりの全力疾走ぶりに唖然。八野氏の紡ぐ深く美しくて繊細なことば達が有機的に織りなす詩世界と、その世界の音像化には欠かすことのできないナイーブな歌声に長いこと感服され続けている自分としては、このままふたたび"沈黙の世界"という悲しいハードルには躓かないで、するりするりと逃げ続けてほしいと思うよ。

因みにLivingstone daisyの活動の発表に関していえば、"どこにも行けないでいる"より、"この悲しい世界"の歌詞だけ先行で明かされていたのであった。一言一句「とりあえず埋めてみた」ということばが見当たらなく、基本的には慎
ましくしかしながら鋭い切れをみせる詩として紡いでいくこの才能は健在というか...、単純にもっと世の中の人たちに触れられていいものだと思う。そしてこの歌詞に曲がついたらまた違う感動も覚えられるとも思う。

この悲しい世界 / Livingstone Daisy

この悲しい世界で 沈黙の響きを聴く
君の甘い髪が頬に触れる

この悲しい世界で 行き先も決めないまま
溢れて落ちる涙 唇ですく
うたびに Lu Lu Lu
瑠璃色になる

Lu Lu Lu La La La Li Li Lu La
Lu Lu Lu La La Li Li Li Lu Lu La
爪弾くつたないギター 世界を変えろ

この悲しい世界の 果ての果てに僕が居て
ひと粒 レモン味のヴィックスを君の舌に Lu Lu Lu
のせてあげるよ


現時点ではLivingstone daisyがこのあとCDリリース等を行っていくのに並行して、b-flowerの方も数曲形になってきているとのこと。で、そこで気になるのはLivingstone daisyとb-flowerの違い。当然、メンバーが違うというだけでなくて、バンドとして発することに差が出てくるだろうと思うのだけれど。

で、その違いの一つとしてはb-flowerはやはりロック的(と書くとロックとはなんぞやという暑苦しい話になっていくので今回は割愛)な側面がより色濃く反映されるのではないかと勝手に推測している次第。それはまず演奏面は当然として、"現実"という"この悲しい世界"に対しての批評であったり苛立ちであったりという面がよりフォーカスされてくるのではないだろうか、と。

といいつつ、個人的には初期b-flowerの魅力の一つであったこの世界に対して抵抗とも地団太ともとれる居心地やおさまりの悪さといった"抗い"というニュアンスが影を潜めて淡々としていく中での一つの集大成の成果としてアルバム"b-flower"があるとも思っているのでそのあたりのバランスが、Livingstone daisyという新たな活動も交える中で、この2010~2011年のb-flowerというバンドとしてどういう形で鳴らしていくのか、という部分が結局のところ興味津々でたまらない次第。

と、こういったことを長々書くのも、結果として頭の中で思っていることの数10%ぐらいしか文章化できてないわけであって、パソコンのモニター上に文字を埋めていて溜息しか出てこないわけなのだけれども。

とにかく今言えることは、自分が彼らの再活動を喜んでいて、これからの活動を楽しみにしていて、そして、とても期待しているというささやかなことなのです。

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