40作目という節目だからというのはたまたまなのだろうけれど、舞台がNYに戻り、宗教ネタまじりの知的で理屈っぽい台詞で話が進み、コンプレックス丸出しでHネタ満載で、冴えない主人公(男)が若い女性にモテまくるという王道のウディ節がだれることなく展開していくというその手のファン的にはたまらない作品ぶりにニンマリ(ウディ・アレン自体は一般的には好き嫌いは分かれる奇才だと思うけど)。
今作では人生はうまくいくならなんでもあり、というキーワードが掲げられていて、終盤こんなのありですか?的展開が繰り広げられるのだけど、今や"事実は小説より奇なり"ならぬ"事実は映画より奇なり"なんて世の中だから、この映画ラストの"ハッピーエンディング"もあながち空想の絵空事ではないかもな、と思ったり。最後が良ければそれでいいのだ(ほんとか?)。
シニカルで笑えないのに笑えるという相反事をコメディ作品に落とし込む手腕っぷりには苦笑い交じりの称賛しかないかと。
個人的には自分の人生の節目節目でこの人の作品を観ることが多くて、良くも悪くもあれこれ思わせてくれるのだけれど、今作も正にそれ。DVD(というかブルーレイ)がリリースされたら買おうかなとか思った。

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